さて今回は、前回の記事(→スポーツを下手にする)をfacebookにアップしたところ、Mさんから下のような質問をいただきましたので、お答えします。

運動スキルを身につける為に、何歳ぐらいからどのような運動をどれぐらいの種類したら良いかが少しでも具体的に記事に書かれていると良いなあと個人的には思いました。

(低年齢期にはSAQトレーニングみたいな事を中心にさせる?)運動をたくさんと言われても数がありすぎるし複数のクラブに所属するのも現実的に無理ですし…

体操の白井選手は体操以外はまったくダメだという映像を見ました。

でも白井選手はオリンピックで活躍しています。これからも活躍するでしょう。

要はその競技に特化したプロフェッショナルを目指すのか「スポーツ万能」を目指すのかの違いなのかなと自分は感じました。

運動スキルが重要なのはわかりますが、運動スキルだけ磨く事から始まり、スポーツスキルに移行した選手で白井選手のような選手はうまれるのか?まあこれは結果論であり試しようも無い事ではありますが。
要は指導する際のバランスなのかなと。

自分も柔道を指導していてSAQトレーニングをお願いしたりしていましたので、運動スキルの重要性は理解しています。
ただ、自分の場合は教えていて他競技に転向する事はまったく考えていません。笑
礼儀、感謝の気持ちを第一に、そしてとにかく強さを追求する。
これだけです。
どう思われます?

ざっくり全体的に言えば、要はメリットとデメリットのバランスだと思います。あとは怪我リスク!(これは大きい!!)

私見ですが、例えば白井選手が小さい頃、他の競技(例えば柔道!)をやっていたらもっといい選手になっていたかもしれない(可能性は低いけど)。

でも他の競技をやることでマイナスになった可能性は小さいと思う。

だったら他の競技もやってたら良かったかもね。という考え。

一つの競技に絞るメリットより、他の競技をやって得られるメリットの方が大きいし、一つの競技に絞るデメリットは、色々な競技をやるデメリットより大きい。

色々なことをやるデメリットは、やはり時間とお金ですよね。

複数のクラブに所属するのは現実的には難しいですよね。勉強もあるし。

一方、一つのことに絞るデメリットは全面的な身体能力が育たないこと、酷使による障害リスクでしょう。

一つの競技に決めるのは一か八かなところがあって、成功すればOK,でもダメなら・・・というところ。

今のスポーツ界は「強いものが残るのではなくて、残ったものが強い」的な風潮があります。

10人いたら、残った一人が一番みたいな考えですね。

才能ある者は怪我で潰れて、一人は親の都合で辞めさせれて、一人は指導者が嫌いになってやめて・・・で残ったのはコツコツ続けた凡才の一人。

・・ではなくて、

才能があるやつが一番になる指導をしよう、親の都合は何ともできないけど、尊敬される指導者になりましょう。

そしてその競技がダメなら他の競技にもチャレンジさせましょう。

というのが今の流れであり、個人的にも賛成です。

「できる子にはもっとできるようになってもらう。できない人もそこそこできるよになってもらう。

という難しい命題を、指導者は頑張って解く努力をしなければならないのでは?と思っています。

俺についてこい!でなくて、です。

 

どの競技にしろ基礎がしっかりしていれば、小学校中高学年から初めても良い選手に育つ可能性は大きいです。

むしろ注目すべきはマイナス面で、一つの競技をすれば、中高生になって障害が出てくるかもしれないし、そうやって潰れた選手も多くいる、ということを保護者は知っておくべきでしょう。(特に野球は多いですね。)

その道のプロフェッショナルになるによ、万能選手になるせよ、幼児や小学校低学年の時に色々やるのは、正しく動くスキルを身につけるメリットは大きいと思いますよ。

 

そして、何も教わらなくても、人の動きを見て普通に真似ができる人がいます。多分Mさんはそのタイプ。

いわゆるセンスがある、といわれる人。小学校の頃から、マット運動もできたし、普通に動けたタイプ。

SAQをやってもすぐに、正しい動き方ができると思います。

でも、実はそれは一握りの人であって、多くの人は、”きちんと動く”ということが難しい。

猫背になったり、足がまっすぐ上がってなかったり、着地で腰が引けたり・・・色々な癖があります。

何も教えなくてもできる人はいる。でも、できない人が多い。

そして、できない人でもそれを無視してスポーツのスキル練習だけをする、というのが問題なんです。

これは指導スキルの問題でもあります。SAQをやっても見るとこがズレていたら意味がない。

 

動作はスキル”であって、ちゃんとやれば上手くなる、というのが前提ではあるけど、

小さいころから正しく動くスキルを学べば、膝や腰の故障のリスクは減るよね、というところ。

そして、色々な競技をするメリットの一つは、小さい頃に少しでもその競技をかじっておけば、中学、高校になって競技転校する時に有利かも、というのも大きいのです。

 

少しでも子どもの可能性を残しておきたいじゃないですか。

ちなみに、格闘技系とスポーツ系はかなり違います。

柔道や空手やレスリングは基礎体力、身体能力の向上にはいいと思います。

でも、一般的なスポーツのスキル(投げたり、蹴ったり)の向上は見込めない。

今のサッカーや野球の指導はスキルに偏っているのが、問題なんです。

そして、コーチや指導者が指導方法を学ぼうとしない、という姿勢が実は一番大きな問題だと思います。。

指導者は知らないだけだと思います。そういう問題があることすら知らない。

指導方法にたった一つの正解はありません。

けど良い選手を育てる”確率を上げる”方法や怪我を少なくするする方法は、ある程度確立されてきています。

昔ながらの育て方では100人中一人が120%の才能を開花させることができるかもしれない教育です。

今は100人中90人が100%の才能を発揮できる教育を目指している感じですね。

礼儀、感謝の気持ちを第一に、そしてとにかく”強さ”を追求する。

「負けん気」さえあれば、個人的には中学校からでも十分間に合うと思います。

私は大学から強さを追求しましたが、そこそこは強くなったと思っています。

小学校中学年くらいまでは

礼儀、感謝の気持ちを第一に、そしてとにかく”楽しさ”を追求したい、と思っています。

いかがでしょう?

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